アトピー性皮膚炎

近年アトピー性皮膚炎の症状が発症する人が増えていると言われております。昔は乳幼児期に湿疹や炎症を伴う症状が発症するが、成人するころには症状が治まることが大多数でした。 しかし、成人になっても症状が治まらない人や、子供の頃には発症しなかった人で、大人になってからアトピー性皮膚炎の症状を発症する人が増えているそうです。

アトピー性皮膚炎の症状

アトピー性皮膚炎の症状としては、湿疹・炎症、痒み、肌の乾燥などがあります。
肌の乾燥は湿疹が発生していない正常な肌の部分でも感じられ、乾燥が酷い場合には角質がボロボロと剥がれ落ちる状態(落屑:らくせつ)になります。

痒みは主に湿疹・炎症部分に強い痒みを感じ、体温の上昇、ストレスなどで痒みが強まることがあります。

また、湿疹や炎症といっても様々な症状が見られ、発症する部位は関節の内側、首、顔、胴体、手と様々であり、重度化すると全身に湿疹や炎症が及びます。

湿疹・炎症の種類

一言に湿疹と言っても、一般的な肌が赤くなり(紅斑:こうはん)ポツポツと虫刺されのような状態(丘疹:きゅうしん)以外にも症状により様々なものがあります。

小さな水ぶくれ(小水疱:しょうすいほう)や、膿が溜まって水ぶくれのようになる状態(膿疱:のうほう)などもあります。

また炎症部分でも、肌が傷つくことにより体液(滲出液)などが出ている炎症部分は湿潤(しつじゅん)と呼ばれます。

炎症や肌の乾燥が同じ箇所に長期間続くと、肌が像のように硬くザラザラとした状態(苔癬化:たいせんか)になってしまうこともあります。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は明確にはわかっておりませんが、長い研究の中で統計的にその原因が確認されております。

アトピー素因

アトピー性皮膚炎を発症する人の多くはアトピー素因を持つとされております。

アトピー素因とはアトピー性皮膚炎の症状を発症してしまう要素が体内に有るということであり、実際にアトピーの人の80%近くの人がアトピー素因を持つとされています。

アトピー素因の二つの項目を以下に記します。

アトピー素因1:家族のアレルギー性疾患発症歴

自分を含めた家族の中で、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、またアレルギー性の鼻炎や結膜炎などの発症歴がある。

これはアトピー性皮膚炎が遺伝する可能性を示唆するものともいえまして、両親ともにアトピー性皮膚炎の場合は、その子供の約75%が、また両親のどちらかがアトピー性皮膚炎の場合は、約50%の確立で子供がアトピー性皮膚炎を発症するという統計まであります。

アトピー素因2:IgE抗体が作られやすい体質

IgE抗体とは、体内に侵入したアレルゲン(アレルギーの元となる要因)に対する免疫反応を起こす抗体のことです。

多量にIgE抗体が生産されてしまうと、本来体に害の無い物にまでアレルギー反応を起こしてしまう可能性が高くなり、アトピー性皮膚炎の症状が発症してしまうのです。

様々な原因

アトピー性皮膚炎の原因は人それぞれであり、アトピー素因を持たない人でも発症する可能性があります。

アトピー素因以外の原因としては、食事に含まれている食材、ハウスダスト(ホコリ、ダニ、ペットの毛など)、花粉や黄砂、服やアクセサリーなどの素材、汗などの身近に存在する様々なものに対するアレルギー反応。

また、ストレスにより免疫機能が異常をきたすことでも発症、悪化するとも言われております。

アトピー性皮膚炎の治療方法

病院でのアトピー性皮膚炎の治療方法で一般的なのがステロイド軟膏です。
しかし、ステロイドを使った対処治療では、根本的にはアトピー性皮膚炎を治すことはできません。

残念ながらアトピー性皮膚炎には明確に完治させるための薬は現段階では無いのです。

原因を突き止めて症状を治める

アトピー性皮膚炎を治すために、その原因(アレルゲンなど)を生活の中から排除し、アレルギー反応を起こさないようにする体質が必要となります。

アレルゲンを排除するだけでも症状は緩和に向かいますが、根本的に体質を改善しない限りはアトピー性皮膚炎を治すことは難しいのです。

ステロイドは使用方法を守る

ステロイドはアトピー性皮膚炎の症状を緩和するのに現在ある薬の中では最適といえます。

しかし、正しい使い方をしなければ効果を得られないうえに、アトピーが長期化してしまう可能性があります。

ステロイドはアトピーを治す薬ではなく、湿疹や炎症を短期間で緩和する為の薬であり、長期間使用するための物ではないということを忘れてはいけません。

体質を改善してアトピーを治す

アレルゲンを除去する為の掃除、汗や花粉などから肌を守るためにシャワーなどで肌を清潔に保つ、保湿剤によるスキンケアを怠らない、ステロイドによる湿疹・炎症の早期改善、不規則な生活は免疫力低下に繋がるので規則的な生活をして、睡眠をしっかりとる。

また、アレルギーに負けない体を作るためにもバランスの取れた食事を摂るようにする。 上記に上げたことをするだけでも体質は改善に向かうと思います。

しかし体質は短期間では改善されません。

逆に言えば長い期間続けることができれば確実に体質が改善され、アトピー性皮膚炎による湿疹や炎症などの症状が出なくなり、アトピー性皮膚炎が完治に向かうのです。