うっ血性皮膚炎

立ち仕事が長い人などは、朝に比べて夜に足がむくんでいることが多いと思います。
また、冷え性が手足に出ている人も多いと思います。
むくみや冷え性はうっ血が原因ともされておりまして、うっ血により起こる皮膚炎がうっ血性皮膚炎なのです。

うっ血性皮膚炎の症状

うっ血性皮膚炎(鬱血性皮膚炎)は、静脈や毛細血管の血流が悪くなることから、その部分がうっ血し、湿疹が発生しやすくなることから発症するとされております。

主に足首に症状が出ることが多く、足首から上(膝の方向)に症状が広がる可能性もあります。

下肢静脈瘤からうっ血性皮膚炎へ

下肢静脈瘤とは足から心臓に向かう静脈内の弁(血液の逆流を防いでいる)が正常に働かない(壊れる)ため、血液が逆流してしまい、静脈内に血液が停滞気味になり、皮膚表面の血管が拡張し、蛇行したような状態で浮き出てくるという特徴があります。

主に、足の付根から太股、脹脛(ふくらはぎ)、くるぶしまでの内側と、かかとから膝のうらまでの脹脛に症状が現れます。

下肢静脈瘤は足の血液が正常に循環しないため、うっ血、むくみが酷くなり、うっ血性皮膚炎を併発する可能性が高い病気です。

紅斑から潰瘍へ

うっ血性皮膚炎の初期症状としては、皮膚が赤みを帯びて通常の状態よりも膨らんだ状態(うっ血)になります。
この状態では弱い痒みを感じる事が多いようですが、痒みが無い場合もあります。

その後、患部は茶色、赤黒く色素沈着がおき、強い痒みを伴うようになります。
うっ血して腫れ上がった患部は傷つきやすく、湿疹部分が出血、体液によるジュクジュクとした状態(湿潤:しつじゅん)になることがあります。

傷がなおることでカサブタとなりますが、症状を繰り返すことで色素沈着が進み、長期化することで肌は黒く変色してしまいます。

また、傷から皮膚潰瘍へと発展する場合があり、重度化すると骨が露出するまで潰瘍の症状が進む場合があります。潰瘍部分には強い痛みを伴います。

うっ血性皮膚炎の原因

症状でもご紹介させていただきましたが、下肢静脈瘤からの併発の可能性が高く、また、長期間足のむくみを感じている人は、発症の危険性が高いといえます。

立ち仕事の人に多いうっ血性皮膚炎

立ち仕事の人は重力の関係もあり、どうしても足がむくみやすくなってしまいます。
足のむくみで血流が悪くなりうっ血する可能性が高くなります。

立ち仕事の人に多いうっ血性皮膚炎

そもそも、足から心臓まで血液を静脈で送るのは、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割をしているためであり、立ち仕事ではない人でも、常に同じ姿勢でいる人や、足の筋肉量が低下している人は、むくみもそうですが血流が悪くなっている可能性が高いといえます。

うっ血性皮膚炎の治療

うっ血性皮膚炎の原因として、血液の流れが悪いということがありますので、下肢の血流を正常に促す必要があります。

圧迫して血流を促す

足首から脹脛の部分を圧迫することで、血液が流れやすい環境を作ることができます。

医療用の弾性ストッキングや、弾性の強い包帯などを使い圧迫することで、うっ血状態を改善することが期待できます。

弾力ストッキングには、ひざ下までのタイプから、太股までのタイプなど色々ありますので、医師の診察により適切な物を使用するようにしましょう。

症状により違う外用薬

湿疹や炎症部分にはステロイドが効果的な場合もありますが、うっ血している患部は外用薬により通常の肌よりもかぶれやすくなっております。

また、潰瘍部分にはステロイドでは刺激が強すぎる場合が多く、治りが遅くなる場合もあります。

症状により適切な外用薬がありますので、独自で市販薬を使用するのではなく、病院にて患部を診察してもらい、適切な薬を処方してもらうようにしましょう。

予防方法

立ち仕事の人はもちろん、どんな人でも発症する可能性があるのがうっ血性皮膚炎です。
むくみと共に、足の血流を促すことが病気の予防法となります。

具体的には、立ち仕事の人は休憩時間に足を上げて、足にたまった血液を心臓方向へ流れやすくするのが効果的です。

また、屈伸を行ったり、運動することでも足の血流は良くなります。

下肢静脈瘤の治療

下肢静脈瘤を治療しなければ、圧迫療法にてうっ血状態が治ったとしても、症状が再発する可能性が高くなります。

弾性ストッキングなどを使用することで、下肢静脈瘤の悪化を防ぐこともできますが完治することはありません。

早期治療が大切

下肢静脈瘤の初期段階では注射を使用した硬化療法にて、静脈瘤の治療を行うことができます。
硬化療法は入院を必要とすることが無いので、病院に通うことで治療を行えます。

症状が重度化した場合には、硬化療法では再発率が高くなることから静脈瘤を手術にて取り去る必要があります。

手術にあたっては、1週間から2週間入院が必要となることが多いようです。

どんな病気にも言えることですが、体への負担を減らすためにも症状の初期段階での治療が大切なのです。