紅皮症

湿疹などにより、肌が部分的に赤みを帯びることがあり紅斑と呼ばれます。
多くの湿疹を伴う病気にて紅斑は見られ、日焼けにより一時的に肌が赤くなるのも軽度の炎症であり、紅斑といえます。
紅斑が全身に及ぶ場合、その症状は紅皮症と呼ばれます。

紅皮症の症状

紅皮症とは全身性剥脱性皮膚炎とも呼ばれ、他の疾患が重度化した状態を指す症候名といえまして、その症状は元の疾患により異なります。
しかし、主な症状は確認されております。

主な症状

皮膚が赤みを帯び、皮が向けたようなピンク色になることがあります。
慢性化することで色素沈着が進み、茶褐色や黒くなることもあります。

皮膚がポロポロと剥がれる(落屑;らくせつ)を伴い、細かく剥がれ落ちる意外にも、魚の鱗のように角質化した大きめの皮膚が剥がれ落ちる(鱗屑:りんせつ)症状を伴う場合もあります。

症状が出ている箇所は強い痒みを伴いことが多いようです。

全身に及ぶ症状

全身に及ぶ症状を紅皮症と呼びますが、頭部、顔、胴体、四肢にまで及びます。

症状が長期間に及ぶ場合には、患部の体毛が抜けることがあり、また、爪にまで異常が及び、変色、変形などの可能性もあります。

赤くなった肌は熱を帯び、悪寒や体のだるさなどの症状が出る場合もあります。

また、汗をかきにくくなるという症状も確認されております。

傷つきやすい肌

紅皮症は落屑などの症状が伴い、皮膚の抵抗力も弱まっており、強い痒みから掻くことで傷がつきやすいことが懸念されます。

紅皮症は皮膚の血流量が増加しており、傷ついた肌から感染症を引き起こす可能性も高くなります。

紅皮症の原因

紅皮症は原因となる疾患の紅斑症状が全身に及んだ場合の状態であり、原因は紅斑を伴う疾患にあるといえます。

湿疹を伴う疾患

湿疹を伴う疾患で、紅皮症に至る可能性のある疾患は多数あります。

特にアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、自家感作性皮膚炎など他のページでもご紹介している疾患から、紅皮症に移行する場合が多く、紅皮症の半数近くは上記の疾患を患っているという統計があります。

高齢者に発症数が多いのですが、アトピー性の場合は全年齢で発症する可能性があります。

薬により発症する危険性

湿疹を伴う疾患に次いで多いのが、薬を服用することで発症する可能性です。

抗生物質(ペニシリンなど)や抗けんれん剤などを服用後に、むくみ、湿疹や炎症を伴う紅斑ができ、紅斑が全身に及び紅皮症へと移行する場合があり、薬剤性紅皮症と呼ばれます。

原因とされる薬剤の服用をやめることで、大部分は症状が治まります。

慢性化した乾癬

湿疹を伴う紅斑部分に、落屑を伴う症状を乾癬と呼び、症状は全身に発症する可能性がありますが、局所的に現れることが多い皮膚疾患です。

局所的に複数現れていた乾癬の症状の出ている範囲が広がることで、症状が全身に及び紅皮症になる可能性があります。

爪乾癬という疾患があることから、紅皮症が爪に及ぶ場合は、爪の変色などの症状が出る可能性が高くなります。

その他の原因となる疾患

感染症から紅皮症へと移行する可能性も有り、カンジタやエイズなどにより免疫力が低下している場合に発症しやすくなります。

水ぶくれが多数できる水疱症の症状を繰り返すことも原因となりえます。

また、鱗屑を伴う魚鱗癬(ぎょりんせん)でも紅斑が見られることがあり、先天性の疾患として先天性魚鱗癬紅皮症という疾患もあります。

紅皮症の治療

治療としては、まず原因となる疾患を特定し、その疾患にそった治療が必要となります。

症状が全身に出ていることから入院をして治療することが多くなるようです。

独自の判断は危険

原因とされる疾患の治療として使っていた薬を、そのまま使うのは問題がある場合があります。

アトピー性皮膚炎にて外用薬としてステロイドを使用していた場合、症状が全身に出たので、その全てにステロイドを使用できるかというと、ステロイドの使用量が増えることが懸念されますので、必ず医療機関での診察を受けるようにしましょう。

炎症と痒みを治める

他の湿疹を伴う疾患と同様に、紅皮症では強い痒みを伴うことが多く、掻くことで症状が悪化する可能性が高くなります。

症状が全身に及んでいるため、抗ヒスタミン剤での痒みを治めると共に、ステロイドの内服薬を服用する場合もありますが、副作用が懸念されることから、症状が重度化していない限りステロイド内服薬は使われないそうです。